声にだして読みたくなるブログ

大村高広丨建築と写真を中心に、音楽、映画、美術、人文学などについて書いている備忘録です。

JULY.21,2019

 伴示的意味(コノテーション)を中止させるためにあえて家らしいシルエットを採用する、70年代の坂本さんのあの態度(既存の文化コードのうちで建物が欲望の対象となることを避けること)と、牛腸茂雄が『SELF AND OTHERS』(1977)で写真の黒枠を残した態度は、どこか似ているような気がする、と、突然思った。没入に対するノイズになるような、これは写真ですよ/これは家ですよ、というある種の宣言。「解釈」の停止、一時中断。代田の町家が1976年だから、やはり時代の雰囲気として通底するものがあったのかもしれない。個人的には、同年の伊東豊雄のWhite Uはプロヴォークに近いが、代田の町家はコンポラという感じがする。前者はモダニズムの最後の生き残り、モダニズムの終焉であり、後者はもう感覚が完全にポストモダンに移行している、なあと。

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PENTAX 67, SMC TAKUMAR 6×7 105mm/F2.4, FUJI PRO400H