声にだして読みたくなるブログ

大村高広丨建築と写真を中心に、音楽、映画、美術、人文学などについて書いている備忘録です。

SEPT.28,2019

 さいきんネットで読んでる「村づくりゲームのNPCが生身の人間としか思えない」という小説が非常におもしろい。

https://ncode.syosetu.com/n1119fh/

 なろうにはかなりハードで本格的な作品もたまにあって(「ラピスの心臓」とか)、これはとくによかった。更新頻度にもよるけれど、書籍化、アニメ化は確実じゃないかと思われる。ファンタジー系のまちづくりRPGをしていたらゲームのなかの世界はどうやら実在してるっぽい、となり、主人公はその世界の神様としてゲームのなかの世界に介入していくのだけれど、同時にゲームのなかの世界の出来事が主人公の身の回り、現実世界にも徐々に介入していく、というお話。とくにゲームのなかの人々の頑張りに触発されて就活に失敗してニートをしていた主人公がバイトを始めたり家族との関係を改善していく感じが丁寧に描かれていて好感がもてる。試行錯誤しながらひとりの人間が(そして主人公が「まちづくり」することになるひとつの世界が)少しづつ「回復」していく小説なんだろうと思われる。

 なろうでおもしろい作品を見つけるのは干し草のなかから針を探すようなもので、それはそれでおもしろい(ほとんどの作品は読むにたえない、かつ途中で連載がストップする)

 あと「ソマリと森の神様」という漫画もおもしろかった。これもWEB発の漫画だと思う(たぶん)。秋からアニメ化されるっぽいので期待だ。これを読んで最初にイメージしたのは『魔法陣グルグル』にでてくる「アラハビカ」という人間と魔物が共存する街だった。人間が魔物に扮装している感じとか、非人間の多種多様な種族たちのなんともゆるい会話とか。ただし絵の書き込みはベルセルク並み……という。非人間(というとこの漫画に出てくるキャラクターは怒りそうだけど)の種族がとても多様で、コマの片隅にちらっと出てくるモブ魔物ですら食性や習性が細かく検討されているような丁寧な造形がなされており、絵をみているだけでも楽しい。そしてストーリーはせつない。オススメです。

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PENTAX 67, SMC TAKUMAR 6×7 105mm/F2.4, FUJI PRO400H