Teire/Repair

2021 個展
GROUP

 

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床を剥がして建物の手入れ(Repair)をする。床下には真っ黒い土が見え、これが約60年間封じ込められていた地面だと気づかされる。人が集まるための物質的条件である地面は、手入れの解体と再構築に常に関わり、そのたびことに現れる。
不具合や動作不良に追いつめられた人間は、自らの身体とありあわせの道具を用いて、手入れをおこなう。不具合はふとした瞬間に生じ、そこに蓄積した時間をあらわにするものだ。手入れは、具合の悪さをさしあたり乗り切るために行われるが、それは同時に、対象が抱え込んでいる忘却された時間への介入でもある。居たくないところから逃げ出すにしろ、集まるところをつくるにしろ、居場所にまつわる不具合やトラブルは、地面に対する何らかの身ぶりや工作を通して解決されるほかなく、自らで選び取った場で生き通すための創造行為は、地面と身体の接面において様々な葛藤と工夫を生じさせる。
60年代のフーテン族、新左翼暴動事件、唐の状況劇場。90年代のダンボール村。現在のトー横キッズたち。新宿は断続的かつ局所的に、自治的な場の確保に向けた出来事が生じ続けている稀有な土地だ。しかし、居場所をつくるための地面との接点の新たな発明は、法の整備と取り締まりの制度へとプログラムされ、再帰的なものとして、繰り返し都市の構造に組み込まれてきた。集合し、現れるための形式は、即座に、「壊す」ための口実へ成り代わる。
この展示は、建物への物質的な介入と、建物が存在している土地の歴史や記憶への応答を、手入れというフォームのもと、ひとつながりの工程のなかで、入り混じった仕方で開示する試みである。展示室の床板を一旦すべて取り外してから、床下の基礎を補強し修繕した床板を取り付けるまでの一連の工程が、約二週間の会期を通して公開される。
露出した約60年前の地面が再び閉じられるまでのこの一連のプロセスのなかに、60年代から現在にかけて新宿で発生した5つの事件が、儀礼的な修復の身ぶりとして織り込まれる。都市空間での居場所の確保にむけた“危険”な身体はここで、「壊す」ための口実から、「直す」ための身ぶりへと転じる。

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i. dismantling

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ii. Futen-zoku

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iii. Shinjuku Riot

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iv. Situation Theatre

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v. Shinjuku Cardboard Village

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vi. TO-yoko Kids

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vii. completed

f:id:o_tkhr:20211231220743j:plainphoto: yurika kono

viii. SHUNKOUSHIKI

f:id:o_tkhr:20211231222136j:plainphoto: Tomohito Wakui

 

Teire/Repair

Solo exhibition @whitehouse.shinjuku
8 NOV. 2021 - 21 NOV. 2021

teire/repair: GROUP
drama: Arata Mino
uniform: well
photo: Yurika Kono
music and curation: Tomohito Wakui
law research: Koji Iino
construction advisor: Hidetoshi Inanaga
metal working: Shoma Fujimura and "studio HOHO"
design assistant: Yuri Nakai
graphic: Misako Taoka

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掲載情報
日経アーキテクチュア 2022年1月27日号, 日経BP
BUNGANET

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